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基本解説

寝取り・寝取られ・NTRとは? 三者三様の視点が生む魅力

「NTR」というタグがついた作品を買ったのに、思っていたものと違った。この食い違いは、たいてい視点の違いから起きています。同じ出来事を扱っていても、誰の目で見るかによって作品はまったく別のものになるからです。

この記事では、寝取り・寝取られ・NTRという3つの言葉を整理し、それぞれがどの立ち位置から見た呼び方なのかを説明します。ここが分かると、作品選びの精度が上がります。

寝取り・寝取られ・NTRの意味

まず言葉の整理から始めます。

  • 寝取り:他人のパートナーを奪う側から見た呼び方
  • 寝取られ:自分のパートナーを奪われる側から見た呼び方
  • NTR:「ねとられ」のローマ字表記を略したもの。実際には上の2つをまとめたジャンル名として使われている

販売サイトのジャンル名が「寝取り・寝取られ・NTR」と3つ並んでいるのは、この3語が指すものが少しずつ違うからです。ひとつのタグにまとめられているぶん、中身は相当に幅があります。

当サイトでは、この幅を28のシチュエーションに分け直しています。タグだけで選ぶと外れやすいのは、この幅が原因です。

「寝取り」と「寝取られ」は何が違うのか

出来事としては同じです。違うのは、読者がどちら側に立って読むかです。

寝取り視点の作品は、奪う側の行動と成果が描かれます。どうやって近づいたか、どこで落としたか、相手のパートナーはそれをどう知ったか。物語の駆動力は加害側にあります。

寝取られ視点の作品は、奪われる側の喪失が描かれます。何が起きているか分からないまま関係が変わっていき、気づいたときには戻れなくなっている。物語の駆動力は受け手の感情にあります。

この違いは、作品の情報量にも表れます。寝取り視点では、寝取られる側の内面がほとんど描かれません。逆に寝取られ視点では、加害側の事情がほとんど描かれないことが多くなります。

三者三様の視点

もう少し細かく分けると、寝取られ作品には3つの立ち位置があります。

3つの立ち位置
  • 寝取る側:奪う。行動と成果が描かれる
  • 寝取られる側(ヒロイン):奪われる本人。心と身体の変化が描かれる
  • 奪われる側(パートナー):関係を失う。喪失と嫉妬が描かれる

混乱しやすいのは、2つめと3つめが両方とも「寝取られる側」と呼ばれることです。当サイトでは、堕ちていく本人をヒロイン、その相手をパートナーと書き分けています。

ヒロインの変化を追う作品と、パートナーの喪失を追う作品は、同じ「寝取られ」でも読後感がまったく違います。前者は変化の物語、後者は喪失の物語です。

視点が違うと、同じ作品でも刺さり方が変わる

たとえば「妻が上司に差し出される」という設定を考えます。

  • 上司の視点で描けば、権力を使って手に入れる話になります
  • 妻の視点で描けば、拒めないまま変わっていく話になります
  • 夫の視点で描けば、自分が差し出したものが戻ってこない話になります

設定は同じでも、読者が感情を預ける先が変わるため、必要な描写がまったく違います。作品紹介文に「妻が」と書いてあるか「僕の妻が」と書いてあるかで、視点は判別できます。一人称が誰かを見るのが、いちばん早い見分け方です。

BSSはどこに入るのか

BSS(僕が先に好きだったのに)は、寝取られの一種として扱われますが、厳密には少し違います。関係が成立するに奪われるからです。

寝取られが「あったものを失う」話であるのに対し、BSSは「手に入らなかった」話です。喪失の対象が、実際の関係ではなく可能性のほうにあります。そのため堕ちる過程が描かれず、見ている側の感情だけが残ります。

この違いを知らずにBSS作品を買うと、「何も起きないまま終わった」と感じることになります。堕ち方の一覧でも、BSSは段階に乗らない系統として別に置いています。

寝取らせ(自分から差し出す)という第4の立ち位置

もうひとつ、上の3つに収まらない立ち位置があります。パートナーを自分から差し出す寝取らせです。

奪われるのではなく、こちらから渡す。強制がないぶん、物語の焦点は「見ている側が何を感じるか」に絞られます。夫婦合意のスワッピング、高齢の夫が妻を差し出す型、不妊治療を口実にした型などがここに入ります。

販売サイトの同人フロアでは、この立ち位置に「寝取らせ」という専用のジャンルが用意されています。AVや成年コミックのフロアには専用の枠がないため、同じ内容でも「寝取り・寝取られ・NTR」の中に混ざっています。同人で探すときだけ、この語で絞り込めることを覚えておくと便利です。

自分がどの視点で読んでいるかを知る

ここまでの内容を、作品選びに落とすとこうなります。

  • 変化を追いたい→ ヒロイン視点の作品。段階が細かく描かれる型
  • 喪失と嫉妬を味わいたい→ パートナー視点の作品。観賞・配信系や比較・上書き系
  • 奪う側に立ちたい→ 寝取り視点の作品。誘惑・下克上系
  • 差し出す側に立ちたい→ 寝取らせ。夫婦合意系

同じ「NTR」というタグでも、この4つは中身がまったく違います。次は、なぜこのジャンルに惹かれるのかを扱った心理の解説を読んでみてください。自分がどの視点の読者なのかが、もう少しはっきりします。

作品紹介文から視点を見分ける

ここまでの分類は、実際の作品選びで使えなければ意味がありません。販売ページの紹介文から視点を判別する手順を書いておきます。

見るべきは3か所です。

紹介文で確認する3か所
  • 一人称:「僕の彼女が」ならパートナー視点、「私は」ならヒロイン視点、主語がなければ寝取り視点であることが多い
  • 時制:過去形で報告するように書かれていれば、すでに終わった出来事を見せられる構成。現在形なら進行を追う構成
  • 結末への言及:「〜してしまいました」で終わる紹介文は、結末まで描かれる作品。「〜が始まる」で終わるものは過程が主

タイトルだけで判断すると外れます。「寝取られ」と入っていても、中身が寝取り視点で書かれている作品は珍しくありません。紹介文の一人称を見るのが最も確実です。

なぜジャンル名に3つの語が並んでいるのか

販売サイトのジャンル名が「寝取り・寝取られ・NTR」と3語並んでいるのは、利用者がどの語で検索するか分からないからだと考えられます。

実際、同じ作品を探すのに使われる語は人によって違います。作品側の呼び方もばらついていて、タイトルに「NTR」と入れる作品もあれば「寝取られ」と書く作品もあります。ジャンル名を3語まとめておけば、どの語で来ても同じ棚にたどり着きます。

ただし、これは検索する側にとっては情報が失われている状態でもあります。3つの視点が1つの棚に混ざるため、視点で絞ることができません。当サイトが28のパターンに分け直しているのは、この失われた情報を戻すためです。

なお、同人フロアだけは事情が違い、「寝取らせ」「寝取り・NTR」「寝取られ・NTR」といった細かい枠が別に用意されています。同人で探す場合は、この細分を使ったほうが精度が上がります。

NTR図鑑 編集部 アダルト作品のタグ体系を整理しているサイトです。作品の分類は、FANZAのジャンル情報と実際の作品紹介文をもとに作成しています。作品の内容については、購入前に必ず販売ページの説明をご確認ください。

自分に刺さる型を探すなら、シチュエーションの一覧から選んでください。

寝取られ・NTRの28パターンを見る